ジルコニアによる歯の治療とは

ジルコニアによる歯の治療の特徴

2005年から薬事法の認可が下り、ジルコニアを歯の治療に用いることができるようになりました。ジルコニアは金属の種類のひとつで、セラミック包丁の素材にも使用されています。人工ダイヤモンドと同じくらいの強度があるとされ、毎日常に負荷がかかりがちな歯に用いる素材として注目されています。

ジルコニアは、白く透明感があるため目立たない素材です。セラミックを補強するかぶせものの土台に用いられたり、ブリッジやインプラント、土台にも用いられたりするようになっています。近年では、強度の弱めなセラミックの内側に用いられ、セラミックの強度を高める用途で使われることが多い傾向にあります。

ジルコニアを用いた治療のメリットは、以下のようなものです。

セラミックは色の濃い食べ物の影響を受け、少しずつ変色してしまうもの。しかし、ジルコニアは色が変わりにくい素材です。

奥歯のクラウンにセラミックを用いることは、強度の点から今まで難しいとされていました。しかし、ジルコニアを用いて強度が上がり、奥歯のクラウンにセラミックを用いることができるようになりました。

ジルコニアは白く透明感のある金属です。そのため、歯の詰め物などの素材に用いたとしても、目立たないというメリットがあります。

デメリットは以下のようなものです。

ジルコニアはその強度ゆえ、加工することは簡単ではありません。複雑な形に変化させるのは難しいのです。歯の詰め物は複雑な形をした元の歯に近い形状にしなければ、噛み合わせに支障が出てしまいます。そのため、ジルコニアを単独で用いるのは難しいのです。

ジルコニアは、セラミックの強度を上げる土台になる役割を果たすために用いられることが多い傾向です。ジルコニアの強度は十分でも、外側のセラミックが欠けたり割れたりしてしまうことがあります。

ジルコニアの素材は、セラミックのかぶせものと同様、保険適用は認められていません。そのため、ジルコニアを用いた治療を望む場合は自費治療となり、高額な費用を負担しなければいけません。

歯の機能回復と同時に美しく見えるように施しさらに顔と調和のとれた美しい口元をつくる「歯のエステティック」を行います。