顎に異常を感じたとき
顎を開いたり、閉じたりすると痛かったり、違和感を感じる、おかしな音が鳴るというときには顎関節症になっているかもしれません。どのような病気なのかというと、顎を動かす筋肉や関節部分の骨などに何らかの原因で障害が起きているためです。その症状は命にかかわるものではありませんが、話や食事に支障をきたすことになりますから、生活で困ることが多くなります。
なぜ顎に異常がでてしまうのかというと、歯ぎしりをしていたり、食事をしている時にいつも同じ方で食べ物を噛んでいる、といった普段の生活習慣が原因となります。大抵の場合は、自分でも気が付かないうちに行っていることなので、意識をすれば予防や改善もできます。
薬で顎をもとに戻す
顎関節症になると、口を開けたときなどに痛みを抱えることになります。ですから、治療をするときには、薬物療法が行われる事が多いです。鎮痛薬を使って痛みを取り除くと同時に、抗炎症薬で顎を動かす靭帯の炎症を鎮める、筋弛緩薬を使って筋肉の緊張を緩めるといったことをしていきます。薬を使う場合には、効果があらわれるまでにはある程度の時間が必要です。筋弛緩薬の使用については、持病がある人の中には、その症状を悪化させる可能性もでてきますから慎重に処方しなければいけません。
炎症が起きている原因が細菌に感染しているときには抗菌薬の投与も行われます。
マウスピースで正しい噛み合わせに導く
顎関節症は、顎の位置がずれてしまったために異常が起きているわけですからスプリントというマウスピースを使って、正しい位置に顎が戻るようにします。顎関節症の状態によっていろいろなスプリントが用意されており、前歯だけの形、すべての歯を覆っている形などがあります。
人によって状態が異なるので、どのくらいで完治するのかは様々ですが、スプリント治療を開始してから1ヶ月位で顎の噛み合わせが正しくなったのかを調べて、少しずつ着用する時間を減らしていきます。科学的根拠のある治療法ではありませんが、スプリント治療をやったらかなり高い割合で治療ができることから似非科学とは異なるものです。
知覚過敏と歯ぎしり
知覚過敏の原因はさまざまです。眼で確認できるほど歯の形に変化がある場合、早期に処置をしないと日常生活にも支障をきたします。