乳歯の虫歯治療について

乳歯の特徴

子どもの歯である乳歯は永久歯と違って、エナメル質や象牙質がとても薄い、歯髄の生活力が高いといった特徴を持っています。
乳歯の虫歯は、そのために進行状態や治療法が永久歯とはまた違ってきます。
虫歯は、年齢別で発生する部位が違いますが、生えてきたばかりの時が特になりやすいです。
乳歯はエナメル質、象牙質が薄いだけでなく、無機質の結晶が少なくやわらかいという特徴も持っているため、進行が永久歯よりも早いです。
一つの歯に占める割合が多いため、神経を取る根管治療となる可能性が比較的高いです。
子どもが歯の痛みを訴えてくるころにはかなり進行していますので、普段からしっかりチェックするようにしましょう。

虫歯の治療

一時的に歯が痛むという場合は象牙質までの進行ですので、軽度の症状となります。
この時は、虫歯となっている部分を削り、穴を詰めるだけとなります。
しかし、その痛みの頻度が増したり持続的な痛みとなった場合は歯髄にまで達する症状となりますので、神経の根を治療して詰め物やかぶせ物をする必要があります。
この状態を通り越し、転げまわるほどの強い痛みとなってしまうと歯髄に害を及ぼすまで進行しており、歯髄が死んで根の先に膿ができてしまっていることもあります。
こうなってしまうと、歯が欠けていって根だけになってしまうため、根の治療をしてかぶせ物をしたり歯を抜いてしまわなければならなくなります。

虫歯を予防する方法

乳歯の虫歯を予防するには、生活習慣を改善するのが一番です。
歯が溶けやすい特徴をしているため、食事やおやつの取り方、歯磨きのやり方等を見直し、規則正しい生活を心がけることで予防することができます。
最近では、砂糖の取り方を変えるキシリトールなども販売していますので、これを使用することでも予防することが可能です。
それでも心配な場合は、歯科医院に通って定期的に歯を見てもらったり、フッ素を塗ってもらったりすることが一番の予防となります。
永久歯になっても影響を及ぼす場合が出てくるため、学校での検診だけでなく定期的な歯科検診も受けておくと安心です。