ラミネートべニアのメリット・デメリット

美しい歯を長期間維持できる

ラミネートベニアに使用されている素材には、天然の歯に限りなく近い色味と透明感になるように調整できるセラミックを使用しています。セラミックは、時間の経過とともに変色してしまうレジンと比較して、経年劣化による変色が起こらないのが特長です。そのため、一度ラミネートベニアの治療を受けることで、美しい白さと透明感のある歯を長期間維持することができるメリットがあります。
また、ラミネートベニアには素材に金属を一切使用していないので、銀歯の経年劣化によって溶け出した銀イオンにより歯茎が黒ずむということもなく、歯と歯茎のどちらも美しく保つことが可能です。

歯は最小限しか削らない

一般的にセラミック治療では詰め物や被せ物をするために、ある程度歯を削る必要がありました。しかし一度歯を削ってしまうと元の状態に戻すことはできないため、削る量が増えるほど健康な歯の寿命を短くしてしまう原因になります。そのためむし歯となり再び歯を削ることになると、歯の神経に近くなり痛みをはじめとした辛い症状が現れやすくなるリスクがあります。
ラミネートベニアは歯を削る量がエナメル質の範囲内である0.3～0.5mmなので、神経へのダメージが少なく歯の寿命を大きく縮める心配がありません。また多くのケースで麻酔の必要がなく治療による負担も少なくすむメリットがあります。

保険適用ではなく健康な歯を削る必要がある

現行の保険制度においてラミネートベニアは自費診療となるので、保険適用の治療と比較して費用が高額です。治療にかかる費用は1本あたり5～15万円が相場とされ、歯科治療における保険適用の治療が数千円程度で受けられることを考えると、費用面での負担が大きくなりやすいことがデメリットとして挙げられます。
またラミネートベニアは歯を削る量を最小限に抑えることができる治療法ですが、天然歯を削る必要があり、むし歯でもない健康な歯を削ることは精神的な負担が多く、一度治療を受けてしまうと元の状態に戻すことができないので治療を受ける前にデメリット面を考慮しておきましょう。