歯垢1gには1000億もの菌がいる
虫歯の原因としてよく言われるのが、虫歯菌です。その中でもミュータンス菌が代表的な菌です。
口の中とお尻の周りとどちらがバイキンが多いかと聞かれると、多くの人がお尻の周りだと思うでしょう。しかし、便1gあたりの菌は500億ほど、歯垢には1gあたり1000億もの菌がいます。実はお尻の周りよりも口の中の方が菌が多いです。
口の中でミュータンス菌が歯垢を作り、歯を溶かす酸を作っています。
歯磨きをしなさい、と言うのは少しでも虫歯の原因となる虫歯菌を洗い流すためです。
歯ブラシを使った歯磨きで60%、フロスで残りの20%、合計80%くらい奇麗になれば虫歯は予防できると言われています。
しかし中には、真面目にしっかりと歯磨きをしているしフロスも使っているのに虫歯になる人もいます。それはどうしてなのでしょうか。
唾液の量が少ないと虫歯になりやすい
虫歯がよくできる人の中には、唾液の量が少なかったり、唾液の流れが悪い人がいます。ガムを10分間噛んで出てきた唾液を全て吐き出して計量すると、健康な人であれば15~20mLくらいは出ます。
これよりも少ない人はドライマウスの可能性が高く、10mL以下の場合はシェーグレン症候群という自己免疫疾患の可能性もあります。
このような人たちはきちんと歯磨きをしていても、虫歯の原因となる虫歯菌を唾液で洗い流すことができずに、虫歯になりやすくなります。
唾液の流れが悪いと、口の中がネバネバしたりドロドロして気持ち悪くなるので、むしろ食後に歯を磨きたくなります。食べカスが唾液で流れずに口の中に残るので、食後に歯を磨かずにいられなくなるのは、唾液の量が減少しているサインの1つです。
また、飲み物がないとパンやビスケットが食べにくい、海苔が口の中で貼りつく、イモ類やかぼちゃがモゾモゾして食べにくかったり詰まりそうになる、せんべいやポテトチップスの欠片が口の中で突き刺さって痛い、などがある時は唾液の量が少ない可能性が高いです。
近年は、口をポカンと開けているお子さんが多く、それが口の中を乾燥させて唾液量が減っているケースも増えています。そして硬いものを食べなくなって噛む回数が少なくなったことも、唾液の量が減る原因となっています。加えて、ストレスは唾液量を減らす原因となっています。
このように、現代の若者や子どもは、唾液が少なくなりやすい環境にあります。そのため、虫歯になりやすくなっています。
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