ガムブリーチ（メラニン色素除去）とは

ガムブリーチとはフェノール剤を使った治療

喫煙者に多く見られる症例ですが、それ以外にも歯周病やドライマウスを発症している人に多く見られるのが歯肉の黒ズミです。歯肉に黒ズミが出ていると、口を開けた時に黒く変色しているので他人の目から見たら汚いというイメージを与えてしまいます。その黒ズミの正体というのが、夏場に紫外線が長時間当たった時に肌に現れる日焼けと同じメラニン色素です。そんな歯肉が黒ずんでいる状態に悩んでいる人に朗報なのが、歯科医ではこの歯肉の黒ズミを治療する方法が確立していることです。その黒ズミを治療する方法というのが、歯肉に特別な薬剤を塗って治療するガムブリーチという方法です。

なぜ口の中でメラニンが関係するのか

日焼けの原因になっているメラニン色素が口にも発生する理由は、歯肉の組織を攻撃しているからです。メラニン色素というのは肌の奥に潜んでいる物質で、紫外線などによって組織に傷が発生した時に一時的に傷が深くならないように抑える役割を担っています。そのため紫外線が多く当たる環境に居続けるだけでも、口内が健康な人でも黒ズミが発生する場合もあるのです。ただやはり一番多いのは虫歯や歯周病などの口内トラブルを起こしてしまった人や、日ごろから細胞を傷つけやすい性質のあるタバコを吸っている人は発症確率は健康な人に比べて圧倒的に大きいです。

歯肉の表面を分解することできれいになる

メラニン色素自体は無害であっても、先に言ったとおりに口を開けた時に黒ずんでいると見た目が悪く口を開けられなくなってしまいます。そこで対面する機会が多い人で歯肉が黒ずんでいる場合に、このガムブリーチを行うのです。ガムブリーチの原料のフェノール剤というのは、タンパク質の構造を壊す性質を持っています。メラニン色素はタンパク質の一種なので、このフェノール剤を塗ることによってメラニン色素の構造が破壊されることでメラニン色素除去ができるというわけです。メラニン色素除去ができれば、あとは口内に存在する代謝細胞が新しい細胞を作り出すので黒ズミが消えるという仕組みになります。